2021年スイスの時計製造の労働力

スイス時計産業の雇用者連盟(CT)によって実施された年次産業統計調査によると、2021930日時点で、時計、マイクロテクノロジー セクターでは就業者数57,491人、前年に比べて59人少なかった(-01%)

 この雇用の安定はコロナ禍で採用された労働時間短縮計画のプラス効果を反映している。この計画により生産施設内で有能な人材を維持することができるようになり、2021年春時点の力強いスイス時計輸出の回復へ迅速に対応することも可能にした。この輸出増加は、価格帯によって異なるが、2022年における人材開発において楽観的な見方を示している。
 時計、マイクロメーター セクターにおける実際の指標として、生産施設で働く従業員の数は2021年も非常に安定しており、16の職場が増加した。管理スタッフは99人(-0.7%)減少し、管理スタッフは24人(+1.5%)増加している。
 職業資格を持つ従業員数は25,665人-2.8%)、いっぽう高等教育を受けている従業員数は増加している(+3.4%)。現在、資格を持つスタッフの割合は総労働力の70%を占めている。
 スタッフの数では3つの時計製造の地域、ヌーシャテル(15,063人)、ベルン(12,301人)、ジュネーヴ(10,499人)が上位を維持している。これらの3つの州はジュラ、ヴォー、ソロトゥルンとともに、53,134人の労働者(全労働力の92%以上)を擁する時計、マイクロテクノロジー セクターの人材資源のほとんどが集中している“時計製造アーク”を構成している。
 ヌーシャテル、ベルン、ヴォーの各州では、従業員数の減少は1%未満。ソロトゥルン州は-5.4%。2020年と同様に、ジュネーヴ州やジュラ州では人員はそれぞれ+1.5%、+2.1%で増加した。
 時計、マイクロテクノロジー セクターの組合と署名している労働協約(CLA)の対象となる企業が大多数を占めており、これら企業は同セクター(511社)の4分の3を占め、49,007人を雇用している。言い換えれば、2021年には、時計、マイクロテクノロジー セクターの労働者の85.2%が労働協約CLAの対象となる企業に雇用されている。時計産業はスイス国内で、最も規制の厳しい経済セクターのひとつである。


 

February 15, 2022