<スイスから世界への輸出>
“アメリカにおける不確実性による需要増加”
7月スイスの時計輸出は、アメリカの関税に関する不確実性が後押しして増加に戻りました。総輸出金額は前年同月と比べて6.9%増加し、約24億スイスフラン(約4387億2220万円)に達しました。ただし、アメリカ向けによる輸出の影響を除くと、0.9%の減少となっています。(スイス時計協会FH スイス時計輸出月別レポートより抜粋)月別レポートおよび最新の統計データはこちらからご覧ください。
<スイスから日本への輸出>
7月のスイスから日本へのスイス時計輸出は、前年同月よりも約10%減少し総輸出金額は約1億6910万スイスフラン(約309億2840万円)でした。単月データでは、3か月続けて、前年よりも10%ほど輸出が減少する状況にあります。
日本へ出荷された腕時計は金額ベースで約1億6190万スイスフラン(約296億1800万円)、前年同月と比べて10.3%の減少でした。輸出数量は4万5648個で、前年同月よりも29.8%減少しました。
7月の輸出先ランキングで注目すべき点は、アメリカによる相互関税の8月実施を受けて、7月のスイスからアメリカ向けへの輸出が、前年同月と比較して45%の大幅な増加です。これは、4月にも指摘されておりましたが、実質的な需要増加というよりも、関税率の上昇に備えた前倒しの注文増加によるものと思われます。
*月別参考平均為替レート:@182.90(2025年7月6日~2025年8月3日)【日本関税協会 週間為替相場を参照】
*スイス時計総輸出金額は、腕時計とその他(ムーブメント、部品、クロックなど)の合計金額となります。
*輸出価格とは、スイスから時計が輸出される際に、輸出申告書に記載されている価格を意味しており、販売価格とは異なります。また、価格帯別データにおける価格帯とは輸出価格に基づくに価格帯であり、販売時の価格帯とは異なります。
August 25, 2025