Swiss made 時計ラベルの強化順調

Swiss made時計ラベルが、最低60%のスイス価値導入とスイス国内における技術開発の実施要求により強化します。消費者とスイス時計業界の利益のための法案準備において、決定的な一歩が踏み出されたことにより、Swiss madeラベルが強化することは明らかです。

スイス時計協会 FHは、2014年12月17日の理事会で、スイス法令(1971年の「腕時計におけるSwissの呼称の使用を規制する法令」)の改正に関する原則を定義しました。現在、腕時計にスイス製の表記をする場合、スイス製ムーブメントを搭載し、スイス国内で製造者が組み立てを行い、スイス国内で製造者が最終検査を行うこと、といった3つの条件を満たす必要があります。こうした基準に、ムーブメントと腕時計には最低60%のスイス価値(製造コストの60%以上がスイス国内で支払われること)の導入、そしてスイス国内における技術開発の実施要求といった2つの条件が加えられます。

60%という率は必然的です。FHは、表示に関する法令(スイスネス法)の改正において、産業製品に規制される最低率が50%ではなく、60%となるよう取り組んで参りました。2013年6月の議会で、最低率60%への改定案が可決されたため、今後はSwiss made政令への適応が求められます。機械製品に関する80%の特別率案は通過しませんでした。激しい議論展開の後、連邦行政課は、本案が、スイスに関与する国際協定に反する可能性があるとの判断を下しました。尚、FHは既存の協定を尊重した上でのSwiss madeラベルの強化の組み入れを願っています。

特に、組み立てと試作品製作といった、技術開発をスイス国内で行うという要求は、表示に関する法令の新要求を尊重するために導入されました。それによれば、Swiss made の表記には、その製品に特性をもたらした場所との一致が必要となります。腕時計は技術と美の追求との知的融合であり、組み立てと試作品製作の作業は、正にスイス時計製品に特性をもたらすといえます。

FHは既に2007年より改定案を採用していますが、Swiss made法令が正式に改定されるには、2013年6月の「スイスネス法」法案についての国会討議を待たなければならなかったことを忘れてはなりません。「スイスネス法」法案に属する全ての政令は、2015年末に連邦議会で可決され、2017年1月1日より施行される予定です。


未来のSwiss made時計ラベルに関する要点:

  • ムーブメントには最低60%のスイス価値
  • ムーブメントの組み立てと最終検査がスイス国内で行われること
  • 腕時計には最低60%のスイス価値。スイス製ムーブメントを内蔵すること
  • 腕時計の組み立てと最終検査がスイス国内で行われること
  • ムーブメントと腕時計の技術開発がスイス国内で行われること

 

December 24, 2014